構造医学の診断と治療

構造医学のご紹介

構造医学の診断と治療

症状別 原因と対処法

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*歩行のもたらす健康効果

*歩行と脳の働き

直立二足歩行は、頭の骨と脳の形を大きく変えました。サルの頭はその後ろで首とつながっていますが、直立したヒトの頭は真下で首とつながります。これによりヒトは、重たい頭をバランス良く支え、知性と理性ををつかさどる、大脳を発達させてきたのです。

脳は、心臓から出る血液だけでなく、脳を浸して循環している「脳脊髄液」からも栄養を受けています。この脳脊髄液を循環させているのは、脊髄がつながっている骨盤の仙骨です。仙骨は歩行の時に最も良く動き、脳脊髄液を循環させます。
よく科学者や哲学者が、歩いている最中に考えがひらめくといいます。歩行が脳に十分な栄養と酸素を送っている証かもしれません。京都の「哲学の道」は、まさにそういう場所だったのです。「サルは二足歩行が上手になると、芸の覚えや聞き分けが良くなる」という、日光猿軍団の校長先生の話もうなずけます。

*歩行とダイエット

太る基本原因は過食と運動不足です。粗食で運動しているのに太るのであれば、病気が考えられます。病院での診療と平行して、歩くことをすすめます。

過剰な脂肪は美容の敵だけでなく、健康の敵でもあります。特に血液や内臓に脂肪が多くなると、動脈硬化や脂肪肝、心不全などの原因になり危険です。

脂肪は充分な酸素と細胞活動で燃焼しなければなりません。それには持続的な有酸素運動である歩行が最適です 有酸素運動であるジョギング • マラソンは、歩行の倍以上の時間あたりカロリー消費量になりますが、それでも歩行の方がメリットがあります。なぜなら歩行には、内臓や自律神経の働きを高める効果があるからです。つまり、歩くことで運動時間外でも正常にカロリーを燃焼する体になるということです。ダイエットのためには、次項で解説する 消化器 • 自律神経機能促進型の歩行を行って下さい。

また、ダイエットでは骨カルシウムのトラブルを起こすおそれもありすが、歩行のリズミカルな圧刺激は丈夫な骨をつくるので安心です。生活に歩行をしっかり取り入れて健康に痩せましょう。

*歩行の不足

人類は歩くことによりつくられてきたとお話をしてきました。しかし現代社会では、自動車をはじめとする移動手段の普及と、時間におわれる社会の忙しさが、歩く時間を大幅に削っています。それが次世代の子供達の身体に退化のサインを刻みはじめています。

今の子供達の足は大きくなっています。それは、歩行の不足が原因です。歩行が不足している子供たちは骨盤の機能が低下し、二足直立のバランスをとる能力が劣下してきます。それでも二足で立たなければならければ、「足の面積を広げて安定させるしかない」と生物の適応能力が足を大きくすることを選択したからです。

歩行は私たちの存在を支える基本的な生理運動です。華やかなスポーツなどと比べ地味に感じるかもしれませんが、歩く仲間をつくるなどして楽しみながら地上を歩き、健康維持に役立て欲しいと思います。

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