症状別 原因と対処法    首⁄肩⁄腕の症状

構造医学のご紹介

構造医学の診断と治療

症状別 原因と対処法

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*肩周辺の痛みとしびれ

*頚肩腕症候群

首 • 肩 • 腕に痛みやしびれがある状態を「頚肩腕症候群」といいます。
肩こりが痛みをともなうようになると、筋肉を揉みほぐしても筋弛緩剤を投与しても効果が少なくなります。この段階で原因が解消されないと、痛みは肩から首や背中や腕に広がり「しびれ」をともなう段階に悪化する可能性があります。

整形外科では、首や腕に痛みとしびれがでると、頸部椎間板ヘルニアや胸郭出口症候群、頸椎症などの診断が下されます。
こりが強ければ筋弛緩剤。痛みがあれば鎮痛薬や牽引治療、コルセット。しびれが出ると神経ブロック注射や骨や筋肉を切る手術、というように徐々に大がかりな治療になります。

構造医学の考え方
肩がこる • 重い • だるい、痛いといった症状には、肩周辺の関節に歪みがあります。その歪みが大きくなると、関節の炎症が増して痛むエリアが拡大します。そして、その歪みが隣接する「末梢神経」に影響するようになると、しびれをともなう段階になるのです。

このように、全ての症状に共通する原因は、肩周辺の「関節の歪み」です。症状の悪化は歪みの大きさに比例するわけですから、大がかりな治療を受ける前に、肩周辺の関節を修正する原因治療に徹する方が賢明です。

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*頸部椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、椎間板のパンクです。その原因は、一般的に20才過ぎからはじまる椎間板の「老化」とされています。
「椎間板」は骨と骨の間にあるクッションで、中心にはゼリー状の「髄核」があり、それを幾重もの繊維のリングで取り囲んでいます。この髄核は、首が動く支点の役をしています。首の椎間板がパンクすると中身の髄核と繊維が飛び出ます。それが首の脊髄神経を刺激するために、首から腕の痛みやしびれなどが現れます。

整形外科では、特殊なレントゲン撮影やCT • MRIなどでパンクした場所を調べ、鎮痛剤や神経ブロック、牽引治療をして様子を見ます。それでも軽快しないと、ヘルニアを摘出する手術を行います。

構造医学の考え方
首に痛みがある人の頸椎には歪みがあり、椎間板には常に過剰な負担がかかっています。その人が首のストレッチを頻繁にしたり、外傷を受けたりすると、椎間板の髄核が正常範囲を越えて移動し、取り巻く繊維のリングを傷つけます。すると頸椎はさらに不安定になり、最外層の繊維を破ってパンクするのですつまり、原因は老化ではなく頸椎の不安定なのです。

したがって、構造医学は首周辺の関節を整える治療を行い、頸椎を守る日常生活の指導をします。手術は最期の手段ではないでしょうか。

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*胸郭出口症候群

この症状は、肩から腕にかけて痛みやしびれ、脱力感などがあらわれます。

整形外科は、首の付け根の「過剰収縮している筋肉」や「一部の骨が首から腕へつながる神経と血管をはさんで圧迫する」のが原因だとしています。そして筋肉強化の運動や、首の牽引治療などをして様子をみます。それでも改善しない時は、障害をもたらす筋肉や骨を切る手術を行います。

構造医学の考え方
それでは、障害をもたらした原因といわれる、

  1. 筋肉が過剰に収縮した原因
  2. 一部の骨が神経と血管を圧迫するようになった原因

は、どこにあるのでしょうか?。
肩こりの項でも述べたように、筋肉は骨格に歪みがあると縮んで歪みを抑える働きをします。しかも、歪みが大きいほど激しく縮んで対応します。こうして激しく縮んだ筋肉が腕へ行く神経をはさむとしびれが生じてきます。この収縮した筋肉が歪みのある一番上の肋骨を引き上げると、腕へいく神経や血管は圧迫されると同時に、引き伸ばされるので通過障害を起こしてしびれてくる、と考えます。
つまり、筋肉の過剰収縮や骨による障害は、首周辺の関節の歪みが原因だと考えられます。手術の前に、関節を整える治療が必要だと思います。

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*変形性頸椎症

この症状は、首や肩・腕の痛みやしびれ、手の運動障害などです。

今日の整形外科学では、「老化」によってできた骨の出っ張りや棘が、腕につながる首や肩、腕の神経を圧迫するために起こるとされています。温熱治療や牽引、神経ブロック注射や頸椎カラーによる固定などを行いながら様子を見ますが、それでも改善されない場合は、骨を切除して金属等で固定する手術を行います。

構造医学の考え方
毎年たくさんのお年寄りが健康診断で、レントゲン検査を受けています。それでわかったことは、首の骨に大きな変形があっても症状のない人が大勢いるということです。首の骨に変形がない若・中年層にも同じ様な症状がよくあることから、首 • 肩 • 腕の症状は老化や骨の変形だけが原因ではないと考えられます。レントゲン写真では容易に診断できないことになります。
またレントゲンは、三次元の立体を二次元の平面で表現するため、微妙な異常は読みにくいのです。しかも、パスポート写真の撮影と同じような正しい姿勢で首のレントゲンを撮るため、関節の歪みが隠れてしまい「異常なし」にもなりやすいのです。

年を重ねれば誰でも、椎間板は脱水して薄くなり、首の骨は変形します。これは自然な老化現象です。ですから変形があっても、症状がないお年寄りが大勢いるのは、不思議なことではありません。また一般的に、老化すればカルシウムは減るのですが、変形性頸椎症は通常見られないところにカルシウムが増え、神経を害しているのですから、「自然な老化」ではなく、何らかの原因によって生じた「病的な変化」と考えられるのではないでしょうか。

構造医学の診断は動きを重視します。
首を横に曲げたり回してみて「どこにつまり感や引っぱり感があらわれるか」を慎重に調べると、頸椎のどこに異常があるかわかるようになります。これを「動診」といいます。この動診をもとに首や肩の関節の動きを整える治療を行います。同時に骨の変形と痛みのもとになる炎症を消す局所冷却法や、関節の歪みをつくらない日常生活の指導を行います。こうして首や肩、腕の関節の動きが回復して安定を保てるようになれば、症状や骨の病的な変形は徐々に消えはじめます。

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