症状別 原因と対処法    股関節⁄膝⁄こむら返り

構造医学のご紹介

構造医学の診断と治療

症状別 原因と対処法

Others

*膝関節の痛み

膝は坐る、立つ、歩くなどの動作で絶えず角度を変えながら体の重さを支えているので、膝に痛みがあると日常生活に支障が出てきます。

整形外科では一般的に、膝関節のレントゲン写真をとり、骨に異常がなければ鎮痛剤や温熱治療などで対応しますが、これらは痛みの感覚を抑える療法で、痛みの原因を治すものではありません。では、膝関節が痛くなる原因は何でしょうか?。

体は、たくさんの歯車が連携して動く時計のように精巧につくられています。膝関節はすねとももの2本の骨が連結する場所です。その両隣りには股関節と足首の関節があり、骨盤と地面に接しながら、絶えず角度を変えて連動しています。ですから、膝に痛みがあれば、骨の形は正常でも、「他の関節の動きがおかしくなっているのではないか?」と考える必要があります。

股関節と骨盤は連動しています。骨盤に歪みがあると股関節の動きが乱れます。摩擦による熱が生じ、炎症になると、股関節が痛くなる、というわけです。

膝関節は下肢のたくさんの関節と連動しているので、骨盤や股関節などの歪みによって膝に異常な力が集中すると、膝関節には強い摩擦が生じます。それが関節炎になると膝が痛くなるというわけです。

構造医学の治療 
構造医学では、骨盤と股関節などの異常を一定の動きから調べ(動診)、骨盤の動きを整える処置を先に行います。それだけで膝関節の動きが回復することはよくあります。しかし、連動する関節の異常が強く、不自然な動きが固定している場合は、骨盤と膝関節の両方の動きを調節します。また、膝関節の痛みは炎症(熱)によるものですから、「生理的局所冷却療法」で熱を消しながら膝関節の正常化を図ります。

*なぜ膝に水がたまるのか?

膝に「水がたまる」ということがあります。膝に水がたまると痛みが生じるので、一般的に整形外科では注射器で膝の水を抜いたり、炎症を抑える薬を注入したりします。

確かに膝にたまった水は痛みの元になっていますが、本当にただの邪魔ものなのでしょうか?。また、たまった水を注射で抜いても再び水がたまってくるのはなぜでしょうか。

構造医学の治療 
膝に水がたまる理由は、膝に炎症があるからです。からだはその膝関節の炎症熱を、体内に豊富にある水を集めて冷まそうとしているのです。

これを単純に邪魔もの扱いして抜いても、膝に炎症が生じた原因を取り除かなければ、再び膝に水がたまることになります。根本的に治すには、膝と連動する骨盤の関節や股関節の動きを整える治療が必要になります。
そのあと家庭で、膝の膨らんだ所に指先を押し当て、反対の手指で何度か軽くリズミカルに叩くようにします。すると、膝の水包(関節包)の内側に貼り付いたタンパク質などの大きな物質が振動ではがれ、水などの小さな物質がその網目から血管に流出するようになります。その後患部に氷のうをあて、包帯を巻いて軽い圧迫を加えながら膝関節の熱取りをします。それを何日か繰り返すと、膝関節の水は徐々に引いていきます。

安易に何回も注射器で膝の水を抜いていると、膝関節は潤滑液を分泌しなくなります。すると膝関節は潤いをなくし、摩擦の熱で変形したり、癒着して動かなります。膝に水が溜まった場合はその原因を考えて対処するべきです。膝は、歩く、立つなどの日常動作で要となる関節なので、注射器で水を抜くのは最期の手段だと考えます。

*なぜ膝の骨が変形するのか?

膝が痛み、骨の変形があれば、整形外科では一般的に「変形性膝関節症」と診断されます。この症状は女性に多く、男性の約5倍といわれています。

骨が変形する原因は、主に外傷やリウマチ、細菌感染による炎症などがあげられます。それ以外は「太りすぎ」か「老化」あるいは「使いすぎ」とされますが、いずれも、膝の内側の軟骨がすり減って0脚になっていきます。ひどくなると膝が前に曲がったまま大きく腫れる、とされています。

整形外科では一般的に、温熱療法や消炎鎮痛剤、関節内注射などの対症療法と、運動や減量の指導が行われています。

「熱と骨の変形」を理解すれば、膝の骨に熱を加える温熱療法は控えるべきです。温熱治療には、膝の痛みを一時的に抑えるかわりに、膝の変形を促す副作用が発生することもあるからです。

消しゴムでも靴でも、すり減れば小さくなります。しかし、変形性膝関節症の膝は、「すり減って大きく腫れる」のです。この不思議な現象についての説明は、整形外科学の本には見あたりません。

膝の骨が「大きく腫れる」最大の要素は、熱です。
棒状の固い飴を使って再現してみましょう。
棒状の飴の先をお湯につけて温めます。温めた先を机に立てて上から体重をかけると、飴は樽状に膨らみます。膝の骨が大きく腫れて変形する理由もこれと同じです。
骨盤や股関節に歪みがあると膝のかみ合わせが悪くなります。膝の骨はその摩擦ですり減り、その摩擦熱で柔らかくなって変形するのですから、これを治すには、骨盤や股関節膝などの関節の動きを修正しながら膝の熱を取る必要があるのです。

「熱と骨の変形」を理解すれば、膝の骨に熱を加える温熱療法は控えるべきです。温熱治療には、膝の痛みを一時的に抑えるかわりに、膝の変形を促す副作用が発生することもあるからです。

*膝の変形は本当に「年のせい」か?

中高年の女性に見られる膝の痛みの多くは老化による「変形性膝関節症」といわれます。

膝関節は複雑な構造をしているので、加齢により筋肉や靱帯が老化すると不安定になって内側の軟骨と骨がすり減へり、0脚に変形して痛くなる、といわれます。整形外科では一般的に、消炎鎮痛剤を投与したり、温熱治療やモモの筋肉を鍛える運動療法を行います。

実際には、片膝だけが変形して痛むケースが多くみうけられるので、片膝だけが年をとるという説明には無理があります。しかも、全ての中高年の女性がなるわけではないので本当の原因を考える必要があります。

膝はいろいろな角度で体重を支える場所ですから、体重を内側と外側に分散して、軟骨の上を安定して動く構造になっています。これは重たい貨物を左右の車輪に分散して、レールの上を安定して動く電車と同じ造りです。こうした丈夫な造りでも病的にすり減るのは、老化ではなく、膝を構成するスネの骨とモモの骨がねじれて(電車で言えば脱線)不自然な動きになるからです。

*スネとモモの骨がねじれる理由

膝の外傷などでも起こりますが、最も多い理由は骨盤の歪みだと考えられます。

骨盤の関節が歪むと隣接する股関節が歪み、モモの骨がねじれます。すると、膝のかみ合わせがずれて体重が膝の内側に集中し、過剰な摩擦と熱で軟骨が水分を失い(角質化)、すり減ったり、ひび割れたりしてきます。この状態が続くと、次は硬い骨の層が炎症の熱で軟化し、変形が進行するのです。したがって、変形性膝関節症は骨盤の歪みが長期間あった女性に起きやすい疾患だと考えられます。

PageTopへ